出版プロデューサーとは
出版プロデューサー/出版コンサルタント/出版エージェントの違いとは?
本を出したい人をサポートして、出版の夢を実現する職業には、「出版プロデューサー」以外にも、「出版コンサルタント」「出版エージェント」などがあります。
これらはどのように違うのでしょうか?
「出版プロデューサー」は、企画から出版まで全てに責任を持つ
出版プロデューサーは、著者の発掘から企画書作成、出版後の販促まで、書籍作成に関わるすべてのプロセスにおいて著者をサポートします。
冒頭に説明した通り、出版プロデューサーは、「本の出版に責任を持つ人」ですから、すべてのプロセスをサポートするのは当然のことです。
「出版コンサルタント」は、出版企画書へのアドバイスが中心
コンサルタント(Consultant)の語源は、ラテン語のconsultare(con共に+sedere座る)から来ています。
「一緒に座って議論する」という意味です。
ですから、出版コンサルタントの役割は、出版企画書へのアドバイスが主な業務となります。
そのため、多くの出版コンサルタントは、
「どうすれば採用される出版企画書を書けるか?」
という相談に乗り、相談料を頂いています。
基本的に「コンサルタント」の仕事は、成功や改善の方向性を示すアドバイスだけなので、実務は行いません。
出版コンサルタントも相談だけで、出版プロデューサーのように、出版企画書の作成は行いません。
ですから、著者になりたい方(出版に関しては素人)が、自分自身で出版企画書を作ることになります。
すると、最終的に適切な出版企画書として仕上がる可能性は低くなります。
さらに、出版企画書ができても、出版社や編集者とのネットワークがない状態では、企画書を採用してもらうことは難しいでしょう。
良心的な出版コンサルタントは、著者の出版企画書を自ら添削してくれたり、企画が採用される可能性の高い出版社を紹介してくれます。
「出版エージェント」は、著者の代理人
出版エージェントは、海外では出版に欠かせない存在です。
たとえば、アメリカでは、著者が出版社に企画書を持ち込むケースはほとんどありません。
すべて、出版エージェントを通して持ち込まれるのです。
「エージェント」(Agent)とは「代理人」のことです。
本人から委任された代理権限の範囲内で、本人に代わって取引や契約などを行います。
ですから、出版エージェントは、
「著者の代わりに、出版社や編集者と様々な交渉をする人」
と言っていいでしょう。
このように、出版エージェントは著者にとって有利な交渉や契約をしてくれる代理人なので、出版コンサルティングなどを行うケースはほとんどありません。
そのため、すでに実績のある著者の代理人として著者を出版社に紹介することが多いのです。
出版プロデューサー/出版コンサルタント/出版エージェントの違い……【まとめ】
いかがでしょうか?
出版プロデューサー、出版コンサルタント、出版エージェントの違いが理解できたと思います。
ときどき、出版コンサルタントや出版エージェントが、企画書の作成をしたり、書籍の販促を行うことがありますが、それはビジネスの中で業務の一部を拡大して提供しているに過ぎません。
基本的な守備範囲は変わりません。
出版コンサルタントや出版エージェントに本作りの一部を任せるか、
あるいか、出版プロデューサーにすべてを任せるか、
著者の専門性、本のテーマ、予算によって選んでください。
また、将来、出版をコーディネイトする仕事に就きたい方は、それぞれの違いをよく理解して、自分がなりたい仕事を選んでください。
なぜ、「電子書籍」ではなく、「紙の書籍」を出版するほうがいいのか?
「本を出しました。ぜひ、購入してください」
というメールを友人や知人から受け取ったことはありませんか?
メール文をよく見ると、書店で販売している本ではなく、インターネットでしか買えない「電子書籍」だったりします。
しかも、ページ数は、たったの30ページ。
電子書籍は時間もお金もかからず、だれでも出版することができます。
では、紙の本を出すより、電子出版したほうがよいのでしょうか?
そんなことはありません。
「出版社を通して紙の本を出す」
ことには、とても大きな価値があるのです。
その最大の理由は、
「本は情報価値の最高位に位置する」
ということです。
なぜ、「電子書籍」ではなく、「紙の書籍」を出版するほうがいいのか、ということについて、別ページにまとめてみました。
気になる方は、こちらをご覧ください。
商業出版と自費出版の違い
ここまで、印刷された本の優位性について説明してきました。
しかし、紙の本のなかでも、「書店に並ばない本」もあります。
それが、「自費出版」で作られた本です。
一方、出版社の編集者の手が入って、きちんと書店に並ぶ本を「商業出版」と呼びます。
では、自費出版と商業出版はどのように違うのでしょうか?
自費出版は「書店に並ばない」「印税が出ない」「本が売れない」の三重苦
自費出版を一言で言えば、
「著者が出版社にお金を払って出してもらう本」のことです。
たとえば、定年退職したサラリーマンが、
「人生の記念に、自分史を作って、親類や友人に配りたい」
と考えて出す本が、自費出版にあたります。
当たり前ですが、普通の人が書いた自分史を、書店で購入したいと思う人はなかなかいません。
そのような、売れない自分史は、一般の出版社では出してくれません。
それでも、自分史を書きたい人は、「人生の記念」として出版したいと思うのです。
その需要に応えてくれるのが、「自費出版」になります。
実は、自費出版専門の出版社は数多くあります。
自費出版を行っている出版社では、本を出したい人が支払うお金で本を作ります。
ライターの原稿料も、編集費も、印刷費も、すべて著者が支払います。
完成した自費出版の本は、当然、書店には置かれません。
作った本は、すべて著者が引き取ることになります。
著者が払ったお金で本を作るのですから、当然、印税は出ません。
もちろん、書店に置かれないのですから、本が売れることもありません。
このように、自費出版は、
「書店に並ばない」「印税が出ない」「本が売れない」
という3つの特徴(三重苦)があります。
思い出づくりとして本を出すのなら構いませんが、もし、あなたが「本を出して夢を叶えたい」と考えているのでしたら、「商業出版」を目指してください。
商業出版はあなたの夢を叶える出版
商業出版の魅力は、
「書店に並び」「印税がもらえ」「ベストセラーになる可能性もある」
ということです。
そのためには、魅力的な出版企画書を作る必要があります。
編集者の方に、「この企画なら売れる!」と思わせたら出版できます。
商業出版の場合、出版社はビジネスとして本を出します。
編集者が「売れる!」と思って作るわけですから、ベストセラーになる確率も高くなります。
当然、本の中身も「読む人にとって価値がある」ものが必要です。
価値がなければ、書店で購入してもらえませんから、当然のことです。
その結果、商業出版で本を出した著者は、
「その道の専門家」
というブランドが確立します。
その道の専門家とは、つまり、
「出版社が認めるほどの価値ある文章が書け、読者にその価値を提供できる人」
のことです。
単に「出版する」と言っても、「商業出版でなければ意味がない」ということが、十分お判りになったのではないでしょうか。
以下は、商業出版と自費出版の違いについて、これまで説明してきたことを一覧表にまとめてみました。
2つの違いが一目瞭然になっています。
あなたの目指すべき目標は商業出版
この記事を読んでいる方は、「いつかは本を出してみたい」と思っているのではないでしょうか?
それは、「今すぐ」なのかも知れませんし、「数年後」なのかも知れません。
いずれにしても、「本を出す」と決めたら、商業出版を目指すことをお勧めします。
それでは、商業出版のメリットは何でしょうか?
商業出版の様々なメリット
商業出版で本を出すと、あなたのブランド価値が最大限に高まります。
そして、ブランディング以外にも、たくさんのメリットがあります。
- マスコミから注目される……(PR)
- 売上がアップする……………(セールス)
- 優秀な社員が集ってくる……(リクルーティング)
- 集客が楽になる。……………(マーケティング)
- 社長のビジョンが社内に徹底できる……(マネジメント)
詳細については、こちらをご覧ください。