「いい本」とは読者を幸せにする本のこと ~「いい本」を書いて一番幸せになるのは作家

私は、これから本を出版する人に「いい本」を書いてもらいたいと願っています。
私は「いい本」を、こう定義しています。

 

「いい本」とは、読者が幸せになり、作家がもっと幸せになる本。

 

この考え方はどこから来ているかというと、経営学者のピーター・ドラッカーか
ら学びました。トップマネジメント株式会社の社長、山下淳一郎さんの本を作っ
ているときに、ドラッカーの言葉の意味がやっとわかりました
たとえば、「会社の使命は何か?」という質問にドラッカーは、「お客さまを創
造すること」と答えています。しかし、ドラッカー専門家の山下さんはこれを意
訳して、「会社の使命は幸せなお客様を作ることですよ」と、ぽんと言ってくれ
たのです。

 

ドラッカー流に言うと、「出版とは、幸せな読者を作ること」
そして、「いい本とは、読者が幸せになる本」なのです。
 
では、読者だけが幸せになればいいのでしょうか?
いいえ、違います。出版社も書店も、取次ぎという流通まで含めて、すべての関
係者が幸せにならなければいけません。
私が特に幸せになってほしいのは、書き手である作家です。ですから、私の「い
い本」の定義は、読者だけではなく、作家も最大の幸せを得ることが必須なので
す。
 が直接、出版プロデュースしている本は、間違いなく読者が幸せになり、作家
が幸せになるという自信があります。
前述の山下淳一郎さんの本は、『なぜ、あのガムの包み紙は大きいのか』(角川
フォレスタ)というタイトルで出版され、Yahoo(ヤフー)のトップニュースにも
なりました。


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