14歳の女の子が後の総理大臣をインタビューして出版
この本を手に取った方、ありがとうございます。出版プロデューサーの吉田浩です。
私は、30年前から自分で本を書き、1000人以上の作家の本作りをお手伝いして
きました。その中で、一番若い方は14歳の女の子です。
あるとき、中学2年生の女の子が、「政治って何? もっとわかりやすくならない
の?政治家をインタビューして答えを聞きたい」と思いました。周りの大人たちは、
「そんなこと無理だよ。夢みたいなことを言わないで」と反対しました。
しかし、半年後、なんと、その夢は実現したのです。
彼女は、後の総理大臣、安倍晋三氏などをインタビューして本を作りました。
この本は『14歳からの政治』(長谷部尚子 ゴマブックス)という本です。
私は、この本の企画書を当時ゴマブックスの社長だった嬉野勝美さんに見てもらい
ました。すると、「おもしろいじゃないか」ということになり、とんとん拍子に話
が進みました。
「日本の未来を担う中学生に、政治に興味を持ってもらいたいのです」
と、出版社側から各議員に本の趣旨を説明してもらいました。
すると、あっさり、取材許諾が得られました。
こうして、ごく普通の中学校に通う平凡な女の子が、各党の党首、大臣や国会議員、
知事や市長にインタビューして、いきなり本を作ってしまったのです。
この本は、単行本と文庫本を合わせて5万部くらい売れました。
14歳にできたことが70歳にできないはずがありません。
年齢も、性別も、職業も関係なく、
だれもが不可能と思った夢が一瞬でかなう、これが出版の力です。
本はひとつの大きな成功体験です。中学生で初めて本を書いたこの小さな作家が、
今後の人生で多くの学びと豊かさを手に入れることを私は確信しています。