img-mainvisual

出版プロデューサーとは

こんな出版プロデューサーには要注意!

img-24img-24

 前章とは逆に、注意すべき出版プロデューサーの事例をご説明します。
 初めての出版は、とても重要です。
 これは決して大げさではなく、あなたが最初に出す本には、あなたの人生を変える力があります。
 信頼できる出版プロデューサーを見抜く眼を養ってください。
 こんな出版プロデューサーはお勧めしません。

こんな出版プロデューサーには要注意!その1

自分で本を書いたことがない

 出版プロデューサー、出版コンサルタント、出版エージェントを名乗る人たちのほとんどが自分の名前で本を出版しています。
 しかし、中には自分で1冊も本を書いていない方もいます。
 これは、例えるならば、1回も泳いだことがないのに「早く泳げる方法を教えます」と看板を掲げているようなものです。
 まったく水の中に入ったことがないのに、どうして技術的なことを教えられるのでしょうか?
 1冊の本を書き上げるとき、著者は、たくさんの悩み、苦しみ、葛藤を抱えながら長い時間を過ごします。
 だからこそ、本が出版されたときの喜びも大きいのです。
 その葛藤がない人が、著者と同じ喜びを味わうことができるでしょうか? 
 ただし、長く出版社に勤務していた元編集者は別です。
 出版社という会社で、長年、売れる本を作るためのテクニックを磨き続けてきたベテランです。
 編集者は専門職なので、自分の名前で本を出す必要がないのです。

こんな出版プロデューサーには要注意!その2

実績がない

 実績があるかどうかの目安は、出版した本の数と、ベストセラーの有無によります。
 出版プロデュースの実績が100冊以上あり、そのうち何冊かがベストセラー(10万部突破)になっている出版プロデューサーなら間違いありません。
 当然ですが、実績の少ない出版プロデューサーに依頼するのはリスクがあります。
 たとえば、人間的にも優しそうな人で、かつ優秀に見える人でも、出版プロデュースの実績が少ないということは、あなたの本を責任を持って出版してくれるかどうかわかりません。
「どうしても、その出版プロデューサーに惹かれるから、その人に賭けたい!」
 というのでしたら、それは自由です。
 著者と出版プロデューサーには相性もありますから、いい本ができるかもしれません。
 もしかしたら、あなたの本がベストセラーになり、最初の実績をつくるかもしれません。
 ただし、きちんと契約書を結んで本作りをスタートしてください。

こんな出版プロデューサーには要注意!その3

出版保証がない

 出版保証とは、本が出版されなかったら代金の一部、あるいは全部を返金するということです。
 つまり、「出版保証がない」ということは、本が出版されるかどうか約束できないということです。
 出版コンサルタントは、どんな本を作ったらよいか企画書レベルからコンサルするのが仕事なので、本が出なくても返金する必要はありません。
 出版エージェントは、成果報酬型が多いので、こちらも返金保証はありません。
 しかし、出版まですべての責任を負う出版プロデューサーに依頼する場合は、返金保証のある人を選んでください。
 本当に実力のある出版プロデューサーは、出版できなければ返金をするか、出版が成功して初めて報酬を請求します。
「100万円以上のプロデュース料を支払ったのに本が出版されなかった」
 こういうケースはとても多いのです。
 本当に出版するという夢をかなえたいのであれば、「出版保証型」または「成果報酬型」の出版プロデューサーに依頼するようにしましょう。

img-25img-25

こんな出版プロデューサーには要注意!その4

すぐに会える人

 現在、「本を出したい!」という人の数に比べて、出版プロデューサーの数が圧倒的に足りていません。
 そのため、実力・実績のある出版プロデューサーに本作りを依頼するためには、数ヶ月待ちという状態もあります。
 ですから、いつも予定が空いている出版プロデューサーがいた場合、それは依頼者が少ないのかもしれません。
 出版を希望する方のなかには、
「1日も早く出版したい!」
 と焦る気持ちの方もいらっしゃいます。
 その気持ちもわかりますが、急いで本を出しても、無名な出版社だったり、本が売れなかったりしたら、まったく意味がありません。
 本を出したい人が行列をつくっていて、会うこともなかないできない、
 そんな信頼できる出版プロデューサーを見つけてください。
 そして、いい本を作るために時間がかかっても、焦らず、じっくり待つことが肝心です。

こんな出版プロデューサーには要注意!その5

編集スタッフがいない

 前述のとおり、実力があって信頼できる出版プロデューサーは多忙です。
 そして、出版プロデュースした本の中から、高い確率でベストセラーや、数万部売れるヒット作が出ています。
 その構図を支えているのは、編集スタッフです。
 ヒットメーカーの出版プロデューサーの周りには、間違いなく優秀なスタッフがいます。
 逆に言えば、編集スタッフなしに、殺到する出版プロデュースの依頼を次々とこなしていくことはできません。
 そして、信頼できる出版プロデューサーの編集スタッフも、誠実で、親切で、人間的にもレベルが高い人が多いのです。
「一流の出版プロデューサーは、一流の編集スタッフが支えている」
 ことを覚えておいてください。

こんな出版プロデューサーには要注意!その6

メモを取らない

 著者と面談しているときに、メモを取らない出版プロデューサーがいます。
 パソコンにもデータ入力しないのです。
 信じられない話なのですが、このような出版プロデューサーは意外と多くいます。
 メモを取らない、パソコンにも入力しないので、時間が経つと、何をどこまで進めたかを忘れてしまいます。
「会うたびに、何度も同じ話を聞かされた」
 という苦情を述べる著者もいます。
 信頼できる出版プロデューサーは、アドバイスしたすべての内容をその場でデータ化します。
 データ化することで、あとで、何を話したか、どんなアドバイスをしたかを知ることができます。
 著者が「本当に大丈夫かな?」と、不安になるのは、すべてひとりでやっている出版プロデューサーに多く見受けられます。
 自分ひとりしかいないので、企画へのアドバイスとデータ入力が同時にできないのです。
 やはり、本作りには必ず、優秀な編集スタッフのサポートが必要です。 

img-26img-26

こんな出版プロデューサーには要注意!その7

指導内容が抽象的

「出版プロデューサーに何度会っても、全然、企画が前に進まないんです」
 半年経っても、まったく企画書ができない著者がいます。 
 その原因は、
「指導内容が抽象的でよくわからない」
 ことにあります。
 出版プロデューサーの中には、
「ここをもっと、おもしろくしてください」とか、
「読者に伝わるようにしてください」とか、
 自分の主観でアドバイスする方がいます。
 しかし、「おもしろさ」も「読者への伝え方」も漠然としていて、初めて本を書く著者には何のことかさっぱりわかりません。
 著者が客観的に理解できるよう指導するのが、腕のよい出版プロデューサーと言えるでしょう。
 
 出版プロデューサーを探していて、信頼できるかどうかわからないときには、
「あなたに出版プロデュースを依頼したら、どのような指導をして頂けますか?」
 とストレートに聞いてみてください。
 本物の出版プロデューサーは、間違いなく具体的で納得のいく回答をしてくれます。
 逆に、よく分からないこと、抽象的なことしか言わない出版プロデューサーには注意した方がよいかもしれません。