『企画の売り込み方』 PART2

2016年03月07日

こんにちは、出版業界のジャイアン吉田浩です。

日本の本には特徴があります。

実は、本に「帯」がついているのは
日本だけの文化です。

現在判明している最古の「帯」は、

大正三年に刊行された阿部次郎著『三太郎の日記』と
いう本に付いていたもので、白い用紙に緑色の活字で
一言「読め!」と書いてあったそうです。

今ではたくさんの帯文がありますが、
これほどインパクトのある帯は
ないかもしれませんね(笑)

さて、前回は

「企画の売り込み方」を3つ
お伝えしました。

今回は

顔合わせまで辿り着いたあと
どのようにしたらよいかについて
お伝えします。

本日の講座を動画でご覧になりたい
場合こちらのURLをクリックしてください。

⇒ 編集者との顔合わせ
 

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■ 売り込みが成功したら、編集者との初顔合わせ!
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企画書を編集者に売り込んで成功したら、

「一度お会いしませんか?」

と、編集者から連絡がくるはずです。

忙しい編集者が
時間を割いてまで会うということは、

少なくとも30%ぐらいの確率で
出版が決まることを意味します。

この30%の確率を、
100%に引き上げるためのテクニックがあります。

それは、編集者がつくりたい本を聞くことです。

ついつい、対面で会うと、
自分が書きたい本について熱く語ってしまう
著者がいます。

それでは駄目です。

「面倒くさい著者だ」

と思われて、ひかれてしまいます。

大切なのは、

【編集者がどのような本にしたいか?】

なのです。

答えがわからなかったら、
その答えを持っている編集者に、
直接、聞きましょう!

「どんな本を作りたいのか教えてもらえませんか?」

「今まで出ている本でイメージ的に似ている本はありますか?」

編集者の要望を聞き、
さらに、その要望に
どこまで近づけるかを提案してきます。

対面で色々とヒアリングをして、
それに合わせて企画書をブラッシュアップしていけば、

編集者は

「自分が言ったとおりにやってくれている」

と信頼してくれます。

そして、企画会議にかけたり、
企画が通りやすいように営業に
相談してくれたりします。

「あっ、わたしは気が利かないからダメだ」

という方は、そもそも編集者を
誰かからか紹介してもらう作戦を
取った方がいいのかもしれません。

編集者に誰かの紹介で会いに行った方が、
話も断然スムーズです。

一番いいのは、友人のベストセラー作家に
出版社の社長を紹介してもらうことです。

すると、本社の社長室で、
じっくり企画書を読んでもらうことができます。

打ち合わせのときに紅茶とケーキが出てきたりします。

出版の決定権のない編集者だと、
出版社にすら入れてもらえず、
外のファミレスで会うことになったりします。

私は、企画書の内容は同じでも、

「採用確率は30%くらい簡単に上げられる」

と思っています。

それは、常に1%ずつ、採用確率を積み上げているからです。

私は、出版社に訪問するときに、
以下のことを実行しています。

1、必ず、珍しいお菓子を持っていきます。
(目白駅に寛永堂ができたので、そこで
一箱600円の「おみた」を買っていきます)

2、黒いスーツはなるべく避け、
白色系の明るいスーツで行きます。

3、相手の編集者のブログやフェイブックを見て、
最近、何にはまっているかをチェックして行きます。

4、その出版社から出た本で、
最近売れている本を事前に読んで行きます。

5、遅刻は絶対にしません。
(昔はよく遅刻して怒られていました)

6、企画書はひとつだけではなく、
隠し玉として、もうひとつ別な企画書を持って行きます。

まだまだ、続きます。

大工さんに聞いた話ですが、
いい大工さんは、家作りのときに、必ず、

「一手間の工夫」

をしているそうです。

施工主からは目に見えないところまで丁寧に作ってくれるのです。

そして、
「一手間の工夫」をした家は、
他の家よりも2倍長持ちするそうです。

出版も同じです。

「一手間の工夫」の積み重ねで

いい本ができるのです。

メルマガの最初の16通は
出版までの大きな流れを
お伝えしました。

私の著書

『本を出したい人の教科書』(講談社)

も合わせて見ていただければ、
間違いなく出版につながると思います。

今後は、テーマごとに
掘り下げてお送りしたいと思います。

また、定期的に
出版セミナーも開催していますので
ぜひ足をお運びください。

企画書をブラッシュアップしたり
編集者へ企画を売り込んだり
出版人脈を広げる最適な場です。

出版を決意したとしても
行動しないと、何もはじまりません。

ジャイアンは「行動」の機会を、
みなさんに提供し続けます。

ぜひ、いい本を書いて
日本を元気にしていってください。