地方発ベストセラーの書き方 その2
2020年07月09日
こんにちは、出版業界のジャイアン、吉田浩です。
■ネットワークがあれば地域格差はなくなる
前回のブログで、地方在住者が本を出すためには、
まずは、「出版に関する正しい情報を集める」
ことの重要性を説明しました。
では、さらに一段、目標設定を高めて、
地方在住の方が「ベストセラー」を出すにはどうしたらいいのでしょうか?
答えから先にいいますが、
本を売る「ネットワークを作る」ことです。
答えを聞くと、「なんだ、そんなことか?」と思うかもしれませんが、
ほとんどの地方の方が、これができていません。
もし、あなたが本を出版した場合、何人の人が本を買ってくれますか?
これは、吉田の概算ですが、
「本の紹介文を最後まで読んでくれた人」は、
1000人にひとりが本を買ってくれます。
ということは、あなたの本を100冊売るには、
10万人のネットワークがないといけないわけです。
あなたは、10万人のネットワークを作ることができますか?
それは、難しいと思いますか?
それとも、簡単だと思いますか?
リアルな1次情報や有名人の人脈は東京に集中していますが、
実は、ネットワーク自体は、東京でも沖縄の離島でも簡単に
作ることができます。
吉田は、「新潟県人会」に初めて入りましたが、
1年に一度の定例会に参加してみて、
そこに、新潟県中の町長や議員の方が
たくさん列席していたのに驚きました。
2008年、NHK大河ドラマ「直江兼次」の本を2冊書きましたが、
あのとき、この人脈があったら、吉田の書いた本は
もしかしたらベストセラーになっていたのではないかな、
と、ちょっとイヤらしいことを考えてしまいました。
自分に人脈がなかったら、最初は、
他人の人脈をいい意味で利用してください。
この人脈を、吉田は、「大きなクジラ」と呼んでいます。
そして、もうひとつの方法は、
あなた自身が「小さなクジラ」になることです。
■自ら情報の受発信基地となる
インターネットが世界の距離を飛躍的に縮めました。
どれだけ縮めたかというと、まさに、ゼロにしたのです。
たとえば、今、吉田が住んでいる東京池袋駅と、新潟の六日町駅は
約200キロ離れていますが、ネットだと距離の壁はありません。
21世紀が他の世紀と決定的に違う点は、
「距離の壁をゼロにした時代」だと思います。
もちろん、「情報」においてですが。
実は、この「情報」というのが
ベストセラー作りにおいても一番価値があります。
地方でも、情報の受信基地、発進基地はだれでも簡単に作ることができます。
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(「小鳥のささやき」という意味です。まさに、「つぶやき」の掲示板ですね)
あなたが「小さなクジラ」になる方法は簡単です。
1、地元の有志を集めること。
小さな魚も集まれば巨大な群泳となります。
地方でひとりで何もかもやろうとしても失敗します。
まずは、みんなの夢をかなえる場作りが必要です。
特に、地方では才能をもてあましている経営者はたくさんいます。
あまりにも優秀だったり、夢が大きすぎると、他の方は接点が持てず、
なかなか近寄ってこないのです。
そういう方は、かなり孤独です。
日常の中で、知的な話がまるでできないのです。
そういう方は、同じような夢を持っている方を心から求めています。
2、全国に情報を発信すること。
ネットが世界の距離をゼロにしました。
あなたがやりたいことを全国に発信し、
今度は、全国から有志を集めましょう。
発信する情報はなんでもかまいません。
あなたの今のビジネスに関わる情報でも、
ボランティア情報でもかまいません。
発信する情報に制約はないのですが、
相手にノウハウや知識や技術を
「プレゼント」することが必要です。
3、情報の受発信の基地となること。
これが、ネットワーク作りの基本です。
どんなに小さくてもいいので、あなたが
情報の受発信の基地となることです。
情報を受信したら、それを加工してまた発信することができます。
一度、基地を持つと、あとは雪だるま式に、
「人、もの、金」が転がり込んできます。
また、そのような基地を作らないといけません。
ネットワークは、本を出版してベストセラーにするだけではありません。
あなたの夢の実現を手助けしてくれる貴重な手段です。
もちろん、ネットワークに参加している方々への
あなた自身の貢献やサービスや親身のメンテナンスが
まず最初にありき、ですが。
地方と東京を隔てていた最大のネックは「距離」です。
今日、その「距離」は崩壊しました。
ネットの中で手を伸ばせば、何千、何万人もの人々と
手をつなぎあうことができるのです。
本当に地方発のベストセラーを作りたいのならば、まず、
小さなネットワーク作りからスタートしませんか?
出版愛 吉田浩