無名の著者がベストセラーを書く

2020年04月30日

こんにちは、出版業界のジャイアン、吉田浩です。

■今、一番可能性があるのは無名の人

以前にお聞きしました、ダイヤモンド社の
土江編集長のお話が非常に深かったので、
今回のメルマガは、それをテーマにします。

「これからベストセラー作家になる方は、
ちょっと有名な人より、まったく無名な人に可能性がある」というのです。

正三角形のピラミッドを描いてください。

1、ピラミッドの頂点は、今、ベストセラーを出している著者です。

2、ピラミッドの真ん中は、すでに、何冊か本を出している著者です。

3、ピラミッドの底辺は、まだ、1冊も本を出していない方です。

土江さんは、1の著者には、あまり興味がないというのです。

1の著者には、「本を書いてください」と、編集者が100人行列しています。
そこに「並ぶ」のも、「割り込む」のも嫌なのでしょう。

2に関しては、すでに著者が自分の専門ジャンルで何冊か出ているため、
どれだけ売れるか、どれだけファンがいるか、わかってしまっています。

テーマがいいと、そこそこ売れるかもしれませんが、
限界が見えているぶんだけ、あえて新しいことに挑戦する
おもしろみはありません。

そこで、3が、一番狙い目なのです。

特に、アルファブロガーのように、まだ1冊も出していないのに、
自分のネットワークを持っている人は、いきなりベストセラー作家になったりします。

著者層を1、2、3とわけた場合、3に可能性があるのです。

これは、過去に、サンマーク出版の植木社長が
出版セミナーでお話していたこととまったく同じです。

なるほど、と思いました。
日本を代表する編集人は、同じことを考えていたわけです。

過去を振りかってみると、確かにそうです。

『お金は銀行に預けるな』の著者、勝間さんも、
『レバレッジ時間術』の著者、本田さんも、
2004年時点では無名の人でした。

それが、今、あの人たちの前には、100人の編集者が行列しているのです。

■ベストセラーは「著者力」がキモ

それでは、無名な人はだれでもベストセラー作家になれるかというと、
そんなことは絶対にありません。
(当たり前ですよね)

無名な人でベストセラー作家になる人には、
基準というものが、確実に存在します。

Q,さて、その基準とは、いったい何でしょうか?

A,「著者力」です。

「著者力」とは、吉田が勝手に名づけた造語ですが、
以下の5つの構成要素から成立しています。

(これも勝手に吉田が言っているだけなので、あまり突っ込まないで下さい)

1、バックグランド。
2、オリジナリティ。
3、専門性。
4、実績。
5、ネットワーク。

ちょっと説明します。

1、バックグランド。

バックグランドとは、著者が、この本を書く必然性です。
絶対に、その著者でなければならない理由が必要です。
これがないと、説得力のない本になってしまいます。

たとえば、ディズニーランドの『最後のパレード』がベストセラーになりましたが、
著者とディズニーランドとの深い関係がなければあれほど売れなかったでしょう。

2、オリジナリティ。

著者が、実際に体験していないと本は書けません。
編集者は、「この著者は本当に本が書けるか」をシビアに見ています。
体験がない著者は敬遠されます。

また、オリジナリティには、ユーモアの要素が含まれていないといけません。
いわゆる「おもしろいかどうか」です。
これがないと読者が共感してくれません。

3、専門性

ある特定の分野でスペシャリストであるかどうかです。
ある特定の分野で、日本一、世界一であれば、
ベストセラーになる可能性は非常にあります。

ある特定の分野とは何でもよくて、
たとえば、「大食いチャンピオン」でもOKなのです。

4、実績。

読者がリアリティを持って、納得してくれかどうかです。
実績は、数字で表されると読者は納得します。

たとえば、「帝国ホテルに30年勤めました」とか。
「倒産寸前の会社を1000社救いました」などです。

5、ネットワーク。

ネットワークは、インターネット上のバーチャルネットワークと、
リアル生活上の直接人脈とに分けられます。

どれだけたくさんの人に指示されているか、
どれだけたくさんの人に影響力を持っているかの総和によって本は売れます。

ほら、無名な方は、ベストセラー作家になるといいましたが、
やっぱり「著者力」が必要なのです。

この著者力は、パーセンテージで表せます。
吉田の出版セミナーに参加すると、
あなたの「著者力」指数がわかります。

もし、あなたの「著者力」が90%以上だったら、
あなたは、間違いなく、ベストセラー作家になるでしょう!

出版愛 吉田浩