企画書の最終チェックはど素人に頼む

2019年02月08日

こんにちは、出版業界のジャイアン、吉田浩です。

皆さん、週末は何をする予定ですか?

天才工場では、休みを前に、
社員一同、今日もバリバリ仕事に励んでいます。

■手を抜いてはならない5つのポンイト

本日のジャイアン通信のテーマは、
「企画書の最終チェック」です。

この最終チェックをするかしないかで、
採用されるかされないかが決まってしまいます。
決して手を抜かないでください。

吉田がみなさんの企画書を拝見するときには、
次の重要な5項目を必ずチェックし、
アドバイスするようにしています。

1,タイトル
これが企画書の命です。
読者が読みたくなるようなタイトルになっていますか?

2,企画意図
企画意図とは、著者がこの本を「作りたい理由」ではなく、
この本が「売れる理由」です。
論理的であり、箇条書きになっていますか?

3,企画の背景
この本が、「今年」、出版される理由です。
「去年」でもいい、「来年」でもいいという本は売れません。

4,見本原稿
この本の中で一番おもしろい原稿になってますか?
これがつまらないと、今までの苦労がすべてパーになってしまいます。

5,他人の意見
必ず、身の回りの友人・知人にお願いして、
企画書を見てもらい、意見や感想を聞いてください。

意外と、この最後の項目を忘れている著者がたくさんいます。

企画書を見せる人は、出版関係者でなくても構いません。
一度も本を出したことのない、ど素人でいいのです。
そのほうが、よりリアルで正直な感想が聞けます。

■第3者からのアドバイスはとても貴重

友人・知人からの素朴な意見や感想によって
ベストセラーになった例はたくさんあります。

著者はどうしても自分の作品なので思い入れがあり、
主観的な発想で、独りよがりな展開にしてしまいがちです。

ところが、ひとりでも内容に対して客観的な
意見をもらうと、とても大事な点を見落としていたことに気ずきます。

たとえば、この文章の1行前を見てみてください。
「気ずく」ではなく「気づく」が、正しい文字ですね。

ほら、自分では正しいと思って使っていても、
他人から見たら、大きな間違いということはいくらでもあります。

ちなみに、吉田は、「文章を修正する」という言葉を
日常的に使いますが、あるカメラマンの文章を読んでいた時、
「写真を修整する」と書かれていてびっくりしました。

文章の直しは→修正
写真の直しは→修整 だって、知ってました?

このように、文字ひとつとっても、第3者のチェックが入ると、
自分では見落としていたことがたくさんわかります。

それが、企画書の全項目を見てもらえば、どうなるでしょうか?
有益な意見がそれだけ多くもらえるのです。

企画書は、書き直せば書き直すほどよくなります。

1回書き直せば1社、
2回書き直せば2社、
3回書き直せば3社から採用通知が来ます。

これは実例ですが、たまご屋さんのメインスタッフで、
深谷さんという出版プロデューサーがいます。

彼女が特に強い専門ジャンルは「フランス」です。
深谷さんが担当に付くと、著者と一緒に何度も企画書を書き直し、
そのたびに企画書はグレードアップし、
最終的にはたくさんの出版社から採用通知が来ます。

企画書をブラッシュアップするたびに、
採用件数が増えていくのです。

企画書は、皆さんの本を出版するための
大切な「たまご」です。
大事に大事に「温めて」あげましょう!

出版愛 吉田浩