「ちょっと」変なことを「すごい」切り口で書く

2018年12月10日

こんにちは、出版業界のジャイアン、吉田浩です。

■本はひとりで書く必要はない

これだけ詳しくメルマガでテーマの見付け方を説明しても、
まだ、書くテーマが見つからないあなたへ……。

吉田から、さらなるアドバイスをしましょう。

1,ひとりですべてのことを書く必要はありません。

本は、あなたの恋人や妻(夫)と共同で執筆してもいいのです。

2人で共同執筆、
複数人でグループ執筆、
数十人の投稿で書いてもいいのです。

こんなに簡単なことに気付くだけで、
驚くほど出版の可能性は広がります。

2,本は文章で書く必要はありません。

本は、マンガやイラストという表現方法でも作ることもできます。
写真や版画やコラージュでもOKです。

これは、発想の転換です。
売れっ子作家は、だれでも「ちょっと」
他の人とは違ったことをやっているのです。

そして、この「ちょっと」が「とても」大切なのです。
この「ちょっと」ができるかできないかが、
ベストセラーになるか、平凡な本で終わってしまうかの別れ道になるのです。

具体例をあげましょう。

たとえば、マンガで夫婦やカップルを描いた本がたくさんあります。

『ツレがうつになりまして。』(幻冬舎)
続編、「その後のツレがうつになりまして。」も売れ、
完結編も出ています。

『ダーリンは外国人』(メディアファクトリー)
ダーリン本も、何冊もシリーズが刊行され
子どもまで生まれましたね。

『ねこぢる』(小学館、文芸春秋など)
こんな本もありますね。
吉田は、ネコのキモキャラが好きです。

『トルコで私も考えた』(集英社)
ダーリン本の二番煎じですが、
この本がベストセラーになったことによって、
「異文化コミュニーケーション」というひとつの
ジャンルが普遍的なテーマとして確立したようです。

『だらだら毎日』
たまご屋さんから出た本です。
ハムスターの夫婦の「だらだら」した日常を描いています。
サンマーク出版とゴマブックスからシリーズ化され、
トータルでかなり売れました。

■夫婦本・カップル本が売れる理由

Q,なぜ、夫婦本、カップル本が売れるのでしょうか?

A,それは、バカ夫婦、バカップル本だからです。

ここでいう「バカ」とは、差別用語ではなく、むしろ褒め言葉です。

「ありえない」「信じられない」という
読者の驚嘆と共感を含む前置詞なのです。

ヒットしたバカ夫婦本、バカップル本には共通要素があります。

それは、ほとんどの本が「心の筋肉が弛緩する」作用を持っています。
以下は、バカ夫婦本、バカップル本を読んだ人たちの感想です。

・頭が疲れない。
・自分のペースで読める。
・間が心地よい。
・説教くさくない。
・人物の表情を見ているだけで癒される。
・主人公が頑張らないところがいい。
・何だかしらないけど安心できる。

もしあなたが本のテーマに悩んでいたら、

1,あなたの身近な人をモチーフに、
2,2人で、
3,マンガで本を書いたらどうなるか?

と、一度、シュミレーションしてみてください。

最後に、もうひとつの質問と回答です。

Q,売れるバカ夫婦本、バカップル本の特徴は何でしょう?

A,登場する人物やその関係が極端な本は売れます。

「すっごく変な人」←→「すっごくまじめな人」
「すっごく仲がいい」←→「すっごく仲が悪い」
「すっごくケチ」←→「すっごく金遣いが荒い」
「すっごく拘束する」←→「すっごく干渉しない」
「すっごく理解がある」←→「すっごくわかりあえない」

この「すっごく」に注目してください。

平凡な本ではなく、特異な本にするためには、
「超」がつくくらい変な部分を見付け、
それを膨らませ、読者に共感を持ってもらうことが大切です。

さあ、あなたも夫婦・カップルでベストセラーを目指しましょう。

出版愛 吉田浩