ベストセラーはひとつのメモから生まれる

2018年10月16日

こんにちは、出版業界のジャイアン、吉田浩です。

■「手ブラーズ」は大損する

昔からそうなのですが、
吉田には、ものすごく気掛かりな人がいます。

打ち合わせの場で、一切、メモを取らない人です。

たとえば、天才工場に売り込みに来ているライターさん。
吉田が、「今、こういう本が売れています」と言っても
一切メモを取らない。

たとえば、出版社に売り込みに行ったときの作家さん。
編集者が、「当社では、こういうジャンルの本をたくさん
出しています」と言っても、一切メモを取らない。

本当に一言もメモを取らないのです。
仮にも、ライターや作家は、情報の作り手です。
「あなた、本当にそれでいいの?」と、心配になってきます。

吉田は、手にメモ帳もペンも持っていない人たちのことを、
「手ブラーズ」と呼んでいます。
最近、その「手ブラーズ」が増えてきました。

「手ブラーズ」は、メモの大切さをちっとも理解していません。
メモは、あなたに幸せをもたらしてくれる財産です。

メモをしない方は、有益な情報をどんどん逃しています。
その価値が、いかに重要かさえもわかっていないのです。

ここでひとつ注意してほしいのは、メモの効用です。

メモは大切なことを「忘れない」ために書くと
思っている方がいますが、それは違います。

メモは「忘れる」ためにつけます。

メモに書き留めたことは、いったん忘れてください。
その後、新しいことをどんどんインプットしていけばよいのです。

さて、前置きが長くなりましたが、
今回の記事で吉田が何を伝えたいかというと、
このメモの効用をぜひとも、みなさんの
本作りに役立ててもらいたいのです。

メモを取ることによって、あなたの本のテーマが見つかります。
メモを取ることによって、あなたの本の内容が蓄積されます。

1枚のメモでベストセラーを作ることも可能です。
100枚のメモで100項目を作ることも可能です。

ちなみに、吉田は、このメルマガを、
「メモを取らない人は手ブラーズ」
というメモを見ながら書いています。

■お金の引っ掛かるアンテナの立て方

吉田は、メモは「心のアンテナ」だと思っています。
メモは、有益な情報をキャッチする受信機なのです。

実例を紹介しましょう。

吉田は、一昔前、週刊朝日でフリーの記者をしていました。
吉田が、毎週書いていたのは、「デキゴトロジー」という
笑えるマチネタ(すべて実話)を集めたコーナーでした。

当時はとにかく、人に会うたびに、
「最近、何かおもしろい話はない?」と聞いていました。

笑えるネタというのは、意外に誰でも持っています。
自分の失敗談でもいいし、親兄弟の体験談でもいいのです。

たとえば、吉田はこんな話を週刊朝日に載せました。

「おにぎりを作るとき、指をぺろっとなめて、
ノリを巻いていたおにぎり屋さんの話」

「取り壊し寸前のアパートに住んでいる家族の話。
ただし、部屋数は約20部屋」

「電報配達をしている伝宝(でんぽう)さんという人」
(郵便局に勤めてる「切手」さんという人もいましたね)

「イメクラに勤めている風俗嬢がナースの制服を自宅に
持って帰った。洗濯して外に干していたら本物の
ナースに間違われ、真夜中に急病患者がやってきた」

実は、こんなマチネタは、アンテナを立てるだけで、
山ほど拾えました。
1週間で、吉田のメモ帳はぎっしり埋まりました。

メモは私にとって最も貴重な財産でした。
メモが直接、生活費になったのです。

当時、吉田は毎週「デキゴトロジー」に連載し、
記事1本、原稿用紙2枚書くだけで、27777円もらっていました。

週刊朝日史上初めて「デキゴトロジー乗っ取り」をやったこともあります。
誌面4ページ分、すべて私の原稿で埋めつくしました。

漫然と暮らしていると、有益な情報はすべて
記憶の彼方に飛び去っていきます。

ところが、メモするだけで記憶が定着するのです。

これから出版を目指す著者の皆さん、いかに、
メモを取ることが大切かわかっていただけたでしょうか?

メモというのはお金持ちになれる情報ツールです。
もっと詳しく知りたい方は、以下の本を読んでくださいね。
      ↓
『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』
 ~知的人生設計入門~ (幻冬舎)

出版愛 吉田浩