なぜ、女性起業家は本のカバーに自分の写真を使うのか?
2016年05月23日
こんにちは、出版業界のジャイアン、吉田浩です。
■ベストセラーを大量生産する女性起業家たち
今、女性起業家の書いた本が大ベストセラーになっています。
そして、その傾向はますます顕著になっていくでしょう。
今回は、
Q,女性起業家の書いた本で、売れた本をあげてください。
A,たとえば、こんな本があります。
経沢香保子
『自分の会社をつくるということ』ダイヤモンド社
和田裕美
『世界No.2営業ウーマンの「売れる営業」に変わる本』
渋井真帆
『渋井真帆の夢をかなえる女になれる本』三笠書房
若林史江
『若林史江の儲かる株選び』別冊宝島
他にもたくさんの著者と本が思い浮かびますが、
まずはこれくらいにしましょう。
Q,この4人の著者の一連の本を見ると、
どれも共通している要素があります。
さて、それは何でしょうか?
A,表紙に注目してください。
ほとんどの女性が、顔写真入りで写っているのです。
これは、昔の女性起業家の本にはありませんでした。
Q,それでは、なぜ、2006~
著者の顔がアップで載っているのでしょうか?
この問いに、
■「エスカレーター理論」であなたもベストセラー作家
Q,なぜ、2006~2007年に売れた女性起業家の本には、
著者の顔がアップで載っているのでしょうか?
A,女性読者は成功している同性の起業家に対して、
「あこがれ」を抱いているからです。
「あこがれ」とは、何でしょうか?
「あこがれ」とは、「親近感をともなった成功願望」です。
「私も、自分の会社を作ってみたい」
「私も、営業ウーマンとして成果を出したい」
「私も、お金を稼ぎたい」
「私も、株で儲けたい」
これらの「あこがれ」を、強烈なリアリティを持って
伝えてくれるのが、著者の顔写真なのです。
著者は超美人でもありませんし、モデルでもありません。
中には、「えっ?」
でも、それがイイのです。
「えっ?」と思える女性ほど、読者自身に近付いているのです。
吉田はこれを、「エスカレーター理論」と名付けました。
上から下に向かって降りていくエスカレーターと、
下から上に向かって昇っていくエスカレーターを
2つイメージしてください。
昔の女性起業家の書いた本は、「教科書」でした。
エスカレーター的に考えれば、上から下へ
「教えてやる」というスタンスでした。
今の女性起業家の書いた本は、「日記」なのです。
エスカレーター的に考えれば、まだ成功していない人が
成功している人に「近付きたい」という願望なのです。
女性起業家の書いたベストセラーに、著者の顔写真が
ドーンと載るのは、そういった時代背景があるからです。
女性起業家の書いた本を「日記」と比喩しましたが、
本当に文章のうまい起業家はなかなかいません。
たどたどしい文章や思考が、逆に、読者に
とっては身近なものに感じられるのです。
実は、出版社もそれがわかっています。
「あえて文章は手直ししない」
と、断言している編集長もいます。
その理由は、「手直ししないほうが本が売れるから」なのです。
時代とともに、
「エスカレーター理論」を覚えて、あなたもカリスマ起業家として
作家デビューしませんか?