だれもが持っている大きな不安がベストセラーを生み出す

2016年03月28日

こんにちは、出版業界のジャイアン、吉田浩です。

前回の続きです。

Q,今、書いたら絶対に売れる本があります。
  それは、いったい何でしょう?

(答えを見る前に、自分でもいろいろと考えてくださいね)

A,それは、愛国本です。

愛国本は時代を問わずヒットしています。
近所の本屋さんに行って、見てみてください。

思い付くだけでも、以下のような本があります。

「美しい国へ」安倍晋三
「国家の品格」藤原正彦
「世界の日本人ジョーク集」早坂隆
「憲法9条を世界遺産に」太田光 中沢新一
「井上ひさしの子どもに伝える日本国憲法」井上ひさし
「頭を冷やすための靖国論」三土修平
「昭和のカラクリ『戦争』『天皇』『靖国』を徹底検証」 田原総一朗

特に、「美しい国へ」「国家の品格」「世界の日本人ジョーク集」
は、大ベストセラーです。

Q,では、なぜ、愛国本がブームになったのしょうか?

(吉田の究極の結論はコレです)

A,北朝鮮という「狂気」のお隣さんがいるから。

えっ、意味がわからない?

それでは、読者の皆さまに、別な角度でお尋ねします。

Q,あなたの隣に住んでいる人が、
あなたをブッ殺そうと、拳銃を購入しました。
さて、あなたはどうしますか?

愛国本が大ブームになった背景には、
「北朝鮮の日本に対する核攻撃の危機」があります。

●すぐ隣の国が核兵器を持ち、
●日本に対して照準を合わせ、
●発射実験まで行なっているのに、

「大丈夫、危険はないから。
核に関しては論議もしてはいけないよ」
と、言っているのが日本の国の実態です。

本当に、「隣の住人」が今夜にでも、
凶器を持って乗り込んでくるというのに、
「そんなことはないから、対策も考えてはいけないよ」
というのが、現実の日本なのです。

今、日本という国がとても、ヤバクなってきています。
国民は、心のどこかでそれを、ヤバイと感じています。
ヤバイと思う、代償行為として、
「愛国本」が空前のブームになったのではないでしょうか?

もちろん、他にもいろいろな理由があります。
日本人が、ニッポン国に、誇りを持てなくなって来ているのです。

1,世界の中で、日本の格付けが低下しています。
ムーティーズの日本企業に対する評価は年々下がっています。

2,日本は世界の中でも一番の借金大国になってしまいました。
平成19年2月7日時点での、日本の債務は774兆円です。

3,ニート、いじめ、自殺なども社会問題となっています。
2005~2006年の自殺者は34000人と、世界トップクラスです。

愛国本=日本人論です。
これからのベストセラーは「時代を読みとく」ことが必要ですね。

このテーマは、さらに続きます。次回は、
「時代の流れをうまくつかんでベストセラーを出す」