経営者が本を出版する時代がやってきた!

2019年08月29日

こんにちは、出版業界のジャイアン、吉田浩です。

■出版の長所はロングテールであること

前回のブログで、経営者が本を出すことの重要性を書きました。
すると、こんな質問が来ました。
(少しでも反響があると、ブログの執筆者はとても嬉しいですね)

Q,社長が本を書いたら会社の売り上げもアップするのですか?

A,会社の売り上げがいきなりアップすることはありません。

「えっ!」と驚かれた方もいるでしょう。

会社の経営者や起業家、自営業者にとっての最優先事項は、「売り上げアップ」です。

吉田は最近、マーケティングの勉強もしているのですが、
コンサル会社に相談にくる社長の最終目標は、大体が「売り上げアップ」です。

もちろん、個別の要望は千差万別です。
「見込み客を探したい」
「お店の集客がしたい」
「効果的なダイレクトメールの作り方を教えてほしい」
「売れる店舗の立地条件は?」

しかし、最後の最後に目指すのは、売り上げアップです。
そして、「売り上げ」とは、「利益」のことです。

ところが、本を出すことによって、いきなり会社が
儲かるかというと、そんなことは絶対にありません。

なぜでしょうか?
それは、「本は広告ではない」からです。

広告だったら、だれもお金を払って買わないでしょう!

読者として本を購入する目的は、以下の2つに集約されます。

1、問題解決できるか?
2、面白いと思えるか?

1は、ノウハウ書としての要素が強く、
2は、エンターテインメントの要素が強くなります。

前回のブログで、吉田は、
「本はあらゆる経営課題を解決する」といいましたが、
ここだけ読むと、

「前回と言っていることがちがうじゃん」
「あれっ、本って、やっぱり効果がないの?」

と、思う人もいるかもしれません。

でも、吉田は、一貫して同じことを言っているんですよ。

本は起業家や経営者にとって、絶大なる効果があります。
ただ、「効き目がゆっくり」なのです。

たとえば、あなたの会社がテレビやラジオで紹介されたとします。
放送媒体は、即効性は高いのですが、その情報は一瞬にして消え去ります。

新聞・雑誌も同じです。
しばらくは残りますが、すぐに、人々の記憶から忘れ去られてしまいます。

ところが、書籍はロングテールで、なが~く、露出できるのです。
本が存在する間に、あらゆる営業活動ができます。
そして、結果的に、会社の売り上げアップも達成できるのです。

■社長が1年に1冊、本を書く時代がやってきた

今、社長本がブームです。
そして、吉田は、そのブームはこれからも果てしなく続くと思っています。

なぜ、こんなに簡単に社長が本を書ける時代になったのでしょうか?

その答えは、過去と現在のニーズにあります。

●今も昔も変わらないこと

1、本の購入層は、今も昔も、ビジネスマンやOLが最も多い。
 これらの読者対象は自らお金を稼いでいるため、ほしい本を自由に購入することができる。

2、ビジネスマンやOLは、会社で常に、効率化や能力アップを迫られている。
 読者対象の課題解決を助ける本は、いつの時代にも必要とされている。

3、ビジネス書は、いつの時代でも需要があるため、
 出版社にとってはリスクの低い出版ジャンルである。

●今、変化してきたこと

1、出版不況によって本が売れなくなってきた。
 出版社は売り上げ確保のために量産で乗り切ろうとしている。

2、インターネットの普及によって、本の制作スピードが飛躍的に進んだ。
 それによって、書籍の制作コストも激減した。
(フリーランスや編プロにとっては、死活問題ですが…)

3、昔のビジネス書は「教科書」。今のビジネス書は「参考書」
 これは、以前のブログで「エスカレーター理論」として説明しました。
 昔は、経営の神様が上から教える本でしたが、
 今は、あこがれの経営者に近づくための本が売れています。

出版の裾野が広くなってきました。
出版の垣根が低くなってきました。

もちろん、それを強力に推し進めているのは、
『天才工場』と『企画のたまご屋さん』です。

そして、
日本中にたくさん台頭してきた出版プロデューサーが
『天才工場』と『企画のたまご屋さん』に追いつけ、追い越せと、
必死に、書籍のプロデュースをしています。

それは、とても喜ばしいことです。

昔、「出版すること」は、雲の上の存在でした。
しかし、今は、地方の小さな企業でも簡単に果たすことができるのです。

それによって、その会社や経営者は、
ナンバーワン、オンリーワンのポジションにつけるのです。

それが、出版の強みです。

こんな強力な武器があるのに使わないのは、それこそ宝の持ち腐れですよね。

出版愛 吉田浩