「ヒーローズマーケティング」で愛される人になる ~魅力的なプロフィールはN字グラフで作る

「出版企画書が送られてきたとき、真っ先に作家のプロフィールから読む」

 という編集者は意外にたくさんいます。

 なぜかというと、代替のきく作家であってはならないからです。

 編集者は、ベストワンかオンリーワンの作家を求めています。

 ですから、プロフィールはエッジを立ててください。

 プロフィール作りも多くの方が間違っていると言わざるを得ません。

 

1. 作家のプロフィールが「履歴書」になっている。

 どこの大学を卒業したか、どんな資格を持っているか、どんな会社を渡り歩いたか、

延々書いてあるプロフィールがよくありますが、これでは履歴書です。

 読者が期待しているのは過去ではなく、今、何をやっているのか知りたいのです。

 たとえば、あなたはデートするときに、恋人に「職務経歴」から説明しますか?

「今、何に情熱を注いでいるか」を熱く語ってください。

 

2. エッジが立っていない。

 ほとんどの本に書かれているプロフィールは、万人に好かれようとする説明文です。

 万人に好かれる必要はないのです。10人中9人が嫌いと思ってもいいのです。

 たったひとりの編集者に「絶対に会いたい!」と思わせれば勝ちなのです。

 

 プロフィールは、編集者に興味を持ってもらうためにも、読者に愛されるためにも

重要です。じつは、魅力的なプロファール作りの方法は4000年前からありました。

 私はその手法を「ヒーローズマーケティング」と名づけました。

 

 そのベースは『神話の法則』(クリストファー・ボグラー ストーリーアーツ&サイ

エンス研究所)にあります。ギリシア神話に登場するヘラクレスを始め、日本の古事

記で活躍する日本武尊など、あらゆる神話、伝説、昔話、おとぎ話に登場するヒーロ

ー、ヒロインは、このAからDまで、N字のグラフのとおりの人生を送っています。

 

 そして、このN字に沿った主人公は必ず、読者から愛されるのです。

 

 私たちは、成功しているだけの人を愛することはできません。

 成功して巨富をつかんだ人は、ねたまれたり、うらやまれたりします。

 人生のどこかで失敗し、大きな危機に陥り、それを克服するために大変な苦労した

り、知恵をしぼって乗り越えた人だけが読者から愛されるのです。

 

「ヒーローズマーケティング」をもっと詳しく学びたい方は、ぜひ、カリスマと呼ば

れている経営者の自伝を読んでください。

 偉大な経営者ほど、不遇な過去を持っています。

 そして、その反動が大きなエネルギーとなって成功を引き寄せています。

 

(図表: https://tensaikojo.com/data/hondashi/P141.pdf )


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