出版の地図作りは恋愛の地図作りと同じ

2018年04月23日

こんにちは、出版業界のジャイアン、吉田浩です。

■ポジショニングマップの作り方

本を書きたいという方に、吉田はこんな質問をします。

Q,あなたの一番の強みは何ですか?

A,「強み」とは、「専門分野」のことです。

「専門分野」で目指すのは、「オンリーワン」です。

「オンリーワン」とは、「だれにもマネができない」ということです。

著者ひとりひとりの強みを図解したものが、
ポジショニングマップです。

        専門
        ↑
    ○    |   ◎
          |
          |
   新興←------→ベテラン
          |
          |
    ×    |   △
        ↓
       マルチ

初めて本を書く人は、だれでも新人です。
たくさんのテーマやモチーフの中で、
何を書いたらよいかわかりません。

そのポジションは、×印です。

ところが、○印のような専門分野を持つと、俄然有利になります。

Q,なぜ、専門分野を持たなければいけないのでしょうか?

A,競争相手が減るからです。

激戦区で、たくさんの敵と戦ってはいけません。
あなたより強い敵はたくさんいます。
絶対に敗れてしまいます。

競争相手のいない所で、じっくり時間をかけて、
技を研いていきましょう。

それが◎印です。
あなたが最終的にめざすのは、◎印なのです。

この◎印のことを、「出版の優位点」といいます。
さらに三重丸を、その上の「出版の最高優位点」といいます。

Q,なぜ、著者は、最高優位点を目指すのでしょうか?

A,それは、自分の原稿料を自分で設定できるからです。

作家の五木寛之先生クラスになると、
文庫は、最低「初版10万部」からスタートします。

最低発行部数が、10万部なのです。

一度、言ってみたいですね。

「発行部数は、オレが決める!」
「シメキリも、オレが決める!」と。

■出版の第4象限は、恋愛の第4象限

このポジショニングマップのことを、
「第4象限」と言います。

たぶん、中学生のときに数学の時間で習ったと思います。

そして、「第4象限」とは、これまた、
著者にとっての地図作りなのです。

自分は今どこにいて、どこに行くのか?
この地図が明確でないと、道に迷ってしまうのです。

吉田の地図作りの話を聞いて、出版セミナーの受講生がいいました。
「吉田さん、これって、恋愛の法則ですね」

あっ、なるほど。
これは、まさに、恋愛にもあてはまりますね。

恋仇と同じ土俵で戦ってはいけません。
ライバルと差をつけるためには、
自分の専門分野で戦わなくてはなりません。

たとえば、お金持ちは、物量戦で戦います。
一気に資本投下して、彼女のココロをゲットします。

貧乏人は、ゲリラ戦で戦います。
お金はないけど、時間はあります。
時間と労力をかけて、手作りのプレゼントを送ります。

お金持ちが、ブランド物になびかない女性を
いくら狙っても恋愛は成就しません。

また、貧乏人が、銀座のホステスをいくら口説いても
お互いに徒労に終わってしまいます。

確実に恋愛を成就させるためには、
「自分の専門分野で戦え」ということです。

すべての女性を手に入れることはできません。
でも、確実にあなたの恋人になってくれる人はいるのです。

本も同じです。
すべての読者を満足させる本はありません。
しかし、あなたの書いた本を支持してくれるファンはいるのです。

確実に出版し、確実に本を売るためには、
あなたの専門分野を確立する以外に方法はないのです。

出版愛 吉田浩